初来日した2人の若手CGプレーヤーにインタビュー!スマイリー・カウフマン & ハロルド・バーナーⅢ

クリーブランドゴルフ(CG)のウエッジを武器にアメリカPGAツアーを戦うスマイリー・カウフマンとハロルド・バーナーⅢ(ともにアメリカ)が、今シーズンの「ダンロップフェニックストーナメント」に初出場した。アマチュアの頃からCGウエッジを愛用し、2015〜16シーズンにPGAツアーにデビュー、さらに今回が初来日と、何かと共通点の多い2人にインタビュー。ゴルフとの出会いやCGウエッジ、今後の目標などについて語ってもらった。

「目標は米ツアー2勝目。そしてツアー最終戦でも優勝したい」
〜スマイリー・カウフマン〜

Smylie KAUFMAN スマイリー・カウフマン
本名はカーター・スマイリー・カウフマン。1991年11月30日、アメリカ・アラバマ州生まれ。ルイジアナ州立大学卒業後の2014年にプロ転向。2015シーズンにウェブドットコムツアーで1勝を挙げて賞金ランキング6位となり、2015〜16シーズンのPGAツアー出場権を獲得すると、開幕2戦目の「シュライナーズ・ホスピタルズ・フォー・チルドレン・オープン」でツアー初優勝。今シーズンの「マスターズ」では最終日最終組でプレーした。身長188cm、体重79kg。101位(2016年12月11日現在)

 カーター・スマイリー・カウフマン。この名前を聞いて気になるのは、やはり登録名にもなっているユニークなミドルネームだろう。
「僕の祖父のいとこに、スマイリーという、とても有名なアメフトの選手がいてね。大学のチームで活躍したんだけど、20代半ばで背骨を痛めて、その後車椅子での生活になってしまったんだ。怪我をした時、僕の祖父と父がお見舞いに行ったんだけど、父はその男性に強い印象を受けた。それで父は、息子が生まれたら、その人と同じ名前をつけようと決めた。それが僕なんだ。この名前はすごく気に入っているよ。ユニークだからすぐに人に覚えてもらえるし、プレー中もできるだけスマイルを心がけているよ」

2015〜16シーズン2戦目の「シュライナーズホスピタル・オープン」でツアー初優勝を飾ったスマイリー。最終日スタート前の7打差をひっくり返しての大逆転勝利だった。

 スマイリーは目の前がゴルフコースという家で生まれ育った。祖父はアラバマ大学ゴルフ部で、Gマックことグレイム・マクダウエルらを指導した元ヘッドコーチ。両親もシングル級の腕前とあって、スマイリーも歩けるようになった時にはゴルフクラブを握っていた。そのため、プロを目指すのはごく自然な流れだったという。

「テレビで、プレーしているプロたちを見て、僕もプロになろうと思ったんだ。かなり幼い時にね」

 そして、プロになり、2年目に念願のPGAツアーデビューを果たすと、出場わずか5戦目で早くも初優勝。最終日に「61」という驚異的なスコアをマークしての勝利だった。

「勝ったこと自体はそんなに驚かなかったけれど、ちょっとショックだったね。だって、前日まで優勝争いをしていなかったんだから(笑)。あの優勝でメジャーにも出られることになったことを考えると、僕の人生を変える試合になったし、すごくいい経験だったと思うよ」

 1991年生まれのスマイリーは、松山英樹プロとは同い年。2人は、スマイリーが優勝した前週の開幕戦で、初めて同組でプレーした。

「ヒデキとは、その後も何度か一緒に回ったし、今シーズンのマスターズの最終日は、僕が最終組で、彼は僕の前の組でプレーしていた。彼はすごく才能があるいいプレーヤーだし、彼も、彼のキャディもすごくナイスガイ。ヒデキが僕と同い年というのは今まで知らなかったけど(笑)」

イメージしたショットを打てる気にさせてくれるCGウエッジ

 CGウエッジを愛用しているスマイリー。両者の出会いは、スマイリー本人も覚えていないほど昔まで遡る。
「だって、ゴルフを始めた時からCGのウエッジを使っているし、他のメーカーのウエッジは使ったことがないから(笑)! まず、構えた時の“顔”がすごくいいのが、CGのウエッジのいいところ。あらゆる状況で、自分がイメージしたショットを打てる気にさせてくれるウエッジだと思う」

 昨シーズン、PGAツアーのドライビングディスタンスは299.0ヤードで30位。本人も「僕の強みはドライバーショット」と胸を張るが、ショートゲームはどうなのだろう。
「もちろん、ショートゲームにも自信はあるよ。自信を持っていないと、PGAツアーではいいプレーはできないからね」

 ルーキーイヤーに初優勝を飾ったスマイリーだが、実はマスターズの後に手首を傷めてしまった。本人いわく、練習しすぎたのが原因だという。
「夏までは痛みが気になっていたけど、もう大丈夫。今は手首に負担がかからないようにスイングする練習をしているんだ」

 その手首の影響もあってか、昨シーズンの後半戦は思うようなプレーができなかったようだが、初めて世界最高峰のツアーを戦った1年をどう感じているのだろう。

「昨シーズンは、優勝というすごくいいことがあったけど、すごく悪い時期もあった。だから僕のルーキーイヤーは、ジェットコースターみたいだった(笑)。でも、今までにない貴重なような経験をできたのはよかったと思う」

 そうして迎えた2016〜17シーズン。ファンとしては、再び“勝利の笑み”を見たいところだ。
「もちろん、今シーズンも1勝したいし、最終戦の『ツアー・チャンピオンシップ』にも勝って年間チャンピオンになりたいね。今シーズンがどうなるか、自分でもすごく楽しみだよ」

「勝つチャンスは誰にでもある。いつか世界一のプレーヤーになりたい」
〜ハロルド・バーナーIII〜

Harold VARNER III ハロルド・バーナーIII
1990年8月15日、アメリカ・オハイオ州生まれ。6歳でノースカロライナ州へ移り、高校時代の2007年、08年に同州のアマチュア選手権を連覇。イーストカロライナ大学卒業後、12年にプロ転向。15シーズンのウェブドットコムツアーで賞金ランキング25位に入り、翌シーズンのPGAツアー出場権を獲得。PGAツアーでのベストフィニッシュは、「OHLクラシック・アット・マヤコバ」での5位タイ。身長173cm、体重77kg。109位(2016年12月11日現在)。

 スマイリーと同じ2015〜16シーズンにPGAツアーデビューを果たしたハロルド・バーナーIII。ウェブドットコムツアーでは、年間賞金ランキング25位までの選手に翌シーズンのPGAツアー出場権が与えられるが、バーナーは2015年の同ランキングで25位にランクインしてのツアーカード獲得だった。

「あれは、本当に本当にエキサイティングだった。ギリギリまで頑張って、勝ち取ったから、すごくいい気分だったよ。ただ、2週間後にすぐ新しいシーズンが始まるんだと思うと、なんだか不思議な気分だったけどね(笑)」

 そう言って陽気に笑うバーナーだが、シード権獲得直後、両親が喜ぶのを見て、思わず涙がこぼれたという。

 その父親がバーナーにゴルフクラブを与えたのは2歳の時。10歳の頃から競技に出始め、高校時代には地元ノースカロライナ州のアマチュア選手権で2年連続優勝。イーストカロライナ大学時代には全米アマにも2度出場した。

「バスケットボールとか、他にもスポーツはやったけれど、ゴルフがいちばん上手くできたんだ。プロゴルファーを意識したのは大学1年の時で、かなり上手くプレーできるようになったので、トライしてみようと思ったんだ」

 CGのギアを使い始めたのは、その大学時代からで、当時からCGのスタッフが手厚くサポートしてくれたという。

「CGは、新しいウエッジが出た場合も、最新技術を取り入れつつ奇をてらうことないから、それまでの同じ感覚で打てる。そこが信頼をおけるところだね。長くゴルフをしていくうえで、同じような感覚でプレーしたいから、その安定性はとても重視している。どのウエッジも気に入っているけれど、やはり使う頻度の高い58度がいちばん気に入っているよ」

 そして、プロになった現在は、同じCGを使うプロたちを敬愛しているという。

「Gマックやジェリー・ケリーは、すごくいい先輩だよ。みんなファミリーみたいな感じだし、ツアーで何かわからないことがあると、彼らが教えてくれるんだ」

PGAツアー参戦1年目で得た自信。今シーズンはもっと落ち着いてプレーできる

 ウェブドットコムツアーを経てPGAツアー参戦を勝ち取った初のアフリカ系アメリカ人選手でもあるバーナー。彼にとって、同じアフリカ系アメリカ人であるタイガー・ウッズはどんな存在なのだろう。

「彼は僕のヒーローではないけれど、やはりすごい選手だと思う。『なんでそんなことができるの?』と見ていてあきれるような、信じられないプレーをするからね(笑)。一緒にプレーしたこと? 何度か話したことはあるけれど、まだプレーはしたことはないんだ。強い選手だからPGAツアーに必要だし、早く戻って来てほしいね」

 身長173cmと、アメリカ人にしては小柄なバーナーだが、「ギャラリーに見てほしいのはビッグドライブ」と語るように、豪快なドライバーを武器としている。昨シーズン、PGAツアーのドライビングディスタンスは302ヤードで22位にランクイン。長打力と小技を兼ね備えたプレーヤーなのだ。

 そんなバーナーも、PGAツアー2年目の戦いをスタートさせている。

「昨シーズンPGAツアーでプレーして、自分のポジションがわかったし、少し自信がついた。今シーズンはもっと落ち着いてプレーできると思うよ。戦うフィールドは用意されているのだから、あとは自分次第。勝つチャンスは誰にでもあるし、試合に出る以上は勝ちたい。そして、いつか世界一のプレーヤーになりたいね」

 そう語っていたダンロップフェニックスから2週間後、オーストラリアから朗報が届いた。欧州・豪州ツアー共催の「オーストラリアPGA選手権」の最終日に7アンダー「65」をマークし、逆転でプロ初のビッグタイトルを手にしたのだ。PGAツアーで優勝カップを掲げる日もそう遠くないだろう。