香妻琴乃プロが語る「RTX F-FORGEDウエッジはシンプルに打てば寄る“やさしい”ウエッジ」

ツアープロをはじめ世界中のゴルファーに愛用されているクリーブランドゴルフのウエッジ『RTX(ローテックス)シリーズ』の最新モデル『RTX-3』。その開発コンセプトである“GET CLOSER to the Hole(よりピンの近くへ)”を実現した3つの進化について、商品企画を担当したブライアン・シェルキが語る――。

ブライアン・シェルキ Brian Schielke

Roger Cleveland Golf Company グローバルマーケティング部ゴルフクラブ担当シニアプロダクトマネージャー。機械工学士。研究開発部を経て現在はゴルファーのスコアアップに役立つウエッジの商品企画を担当。

テスト結果が実証する“GET CLOSER to the Hole”

 まずは下の3つの図を見てほしい。これは、「RTX-3」と従来モデル、競合他社モデルのアプローチショットの精度を比較したものだ。フェースのどこでヒットしても、ピンからの距離のバラつき、異なる打点での飛距離の差は「RTX-3」が最も小さいことが分かるだろう。
 この“クリーブランドウエッジ史上もっともピンに近づけられる”精度の高さを生み出したのが、これから紹介する3つの進化だ。

  • ■各ショットの落下地点分布範囲(当社計測データ)
  • ・白印:フェースセンター(リーディングエッジから18mm)
  • ・黄印:フェースセンターからトウ側に15mm
  • ・赤印:フェースセンターからヒール側に15mm
  • ・青印:リーディングエッジから13mm
  • ・紺印:リーディングエッジから23mm

【進化-1】ウエッジの常識を変える“フェースセンター寄りの重心位置”

 「RTX-3」が、“GET CLOSER to the Hole”を実現できた最大の要因。それが、重心位置をフェースセンターに近づけた「フィール・バランシング・テクノロジー」だ。

「重心位置をフェースセンターに近づけることができたために、打点がバラついた場合、とりわけトウ寄りでヒットしても、ボールスピードや飛距離が極端に落ちることがないのです」

 とシェルキは語る。では、重心位置をフェースセンター寄りに近づけるために何をしたのか。開発スタッフが着目したのがウエッジ特有の形状だった。

「ウエッジは、アイアンの他の番手とくらべてネックの形状が緩やかなので、ホーゼルは長い方が“顔”は美しく見えます。ただ、長いホーゼルはその分重量をとられ重心位置はヒールに寄ってしまいます。そこでまずホーゼルを軽くするための方法をあらゆる側面から検証しました。すると、ホーゼル内部に削れる余地があることが分かったので、それを取り除きました」

 この手法により、まず2gの軽量化を実現した。そして、ホーゼルのさらなる軽量化のために、長さについても検証した。

「たんにホーゼルを短くすると、顔の美しさを損なってしまいます。そこで、ヘッド全体として調和が取れているかどうかを見極めながら、ホーゼルが短くても構えやすい顔にするために、ホーゼルのデザインを何度も見直しました」

 その過程で開発スタッフは、これまで以上に時間をかけてツアープロやトップアマチュアと意見交換やテストを行った。その結果、ホーゼルを従来比で平均10mm短くすることでさらに7gの余剰重量が生まれ、計9gの重量をヘッドに配分することに成功。重心位置をフェースセンターに近づけることができたのである。
こうして性能、デザインの両面から理想を追求して完成した「RTX-3」のヘッドは、ツアープロをはじめ多くのゴルファーから、パフォーマンス、打感ともに非常に高く評価されている。

軽量化したホーゼルは耐久性・強度もクリア

ホーゼル内部に空洞を設け、ホーゼル長を短くして生じた余剰重量をヘッドに配分することで重心位置はセンター寄りに。ホーゼルの強度や耐久性についても、マシンによる非常に厳しいテストを行い基準をクリアしている。

 

【進化-2】インパクト時のスイングスピードが安定するからしっかり打ち込めるV字型ソール

 「RTX-3」ではソールも進化を遂げた。「スリクソン Zシリーズ」アイアンで好評のV字型ソール「NEW Vソール」を搭載したのだ。

「新たなソール形状、フィール・バランシング・テクノロジーに次ぐ重要な開発テーマでした。打感がとてもマイルドで、抜けが良く、さらにグリーン周りのあらゆるショットを可能にする多様性のあるソールを作り上げるために、ツアープロによるテストを頻繁に行いました。そうして完成したのがNEW Vソールです」

 抜けが良くなれば、ライにかかわらずスイングスピードが安定する。テストでは、従来のソールでは52%も落ちたインパクト時のスイングスピードが、NEW Vソールではその軽減率を29%に抑えることができた。それだけ距離のバラつきが抑えられるため、よりピンに寄る確率が高まるのだ。

「ツアープロでは、スマイリー・カウフマンやシェーン・ローリーがすでに試合で使っています。彼らもNEW Vソールをとても気に入っており、“ボールを上から思い切って打ち込める”ととても好評です」

“NEW Vソール”ד選べるバンス”= 最適なインパクト!


56°と58°では「V-LG」(ローバンス、左)、「V-MG」(スタンダードバンス、中)、「V-FG」(ハイバンス、右)という3種類のバンスを設定。コースコンディション、スイングタイプに合わせてチョイスすれば、V字型ソール「NEW Vソール」との組み合わせが最適なインパクトを実現する。

【進化-3】フェースのスピン性能もアップさせ、よりピンに近づける

 これまで高い評価を受けてきた「ローテックスフェース」も“第3世代”というべき進化を見せている。「RTX-3」では、溝(グルーブ)を従来の形状よりも、狭く、深くし、ピッチ(溝間隔)も狭めた「NEW ツアージップグルーブ」を搭載した。それによりボールと接する溝の数が増え、砂や草などの異物の排出効果がアップ。どんなライからのショットでもすぐれたスピン性能を発揮し、スピンの安定性が増した。

「ローテックスフェースは、『NEWツアージップグルーブ』『NEWローテックスマイクロミーリング』『レーザーミーリング』という3つのスピンテクノロジーを併せ持つ唯一のウエッジフェースです。今回、3つのテクノロジーを発展、融合させることで、ラフやウェットなライからのショットでもスピン量の低減を抑えることができました。それが“GET CLOSER to the Hole”をより高い頻度で可能にするのです」

 最先端の技術によって、大きく進化した「RTX-3」。ぜひコースで打って、“GET CLOSER to the Hole”を体感してほしい。

溝の形状・数とミーリングの改良でスピン性能がアップ

「RTX-3」と従来モデルの溝の比較(左)。溝に、より多くの砂や芝が入ることで安定してスピンがかかる。また、NEWローテックスミーリングは、フルショットでスクエアにヒットする48°〜52°ではリーディングエッジに向かって、フェースを開くことの多い54°〜60°ではトウ側に向かって円状に施しスピン量を最適化(中)。さらに、溝と溝の間には、コンピュータ制御によるレーザーミーリングを施すことで表面精度がアップした。

自分だけのウエッジをカスタムオーダーできる「MY RTX(マイローテックス)」。「RTX-3」では、従来はブレードのみが対象だったブラックサテン仕上げのバックフェースデザイン加工(有料)が、キャビティバック(下段)でも可能になった。刻印カラーカスタム(上段・右端)はすべてのモデルに無料で対応。