クラブドクターがわかりやすく解説!クリーブランドウエッジ選び方講座

あなたのキャディバッグにウエッジは何本入っていますか? 数が多ければいいというわけではないけれど、自分に合った複数本のウエッジを組み合わせれば、スコアメイクの大きな助けになります。なぜ、ウエッジを増やすとスコアがアップするのか? ウエッジを選ぶ際に注意すべきことは? そんな疑問に、ダンロップのクラブドクターが答えるとともに、ロフト、バンスのバリエーションも豊富なクリーブランドウエッジの4モデルの特徴も解説。自分に合うウエッジを見つけて、ショートゲームの上達に役立ててください。

鈴木章哲

ダンロップ公認クラブドクター。(社)日本プロゴルフ協会ティーチングプロの資格も持ち、東日本を中心にゴルフショップ、練習場等でクラブフィッティングを行っている。

《ウエッジ選び 基本編》 ウエッジを複数本持てばこんなに便利!

ウエッジを多く入れるメリット① 高さ、距離の打ち分けが楽にできる!


 同じ打ち方をして、球の高さや距離を変えられるのが、複数本のウエッジを入れる一番のメリット。ウエッジに“仕事をさせる”ことで、グリーンオンやピンに寄る確率が高くなるため、練習量が少ない人や、アプローチに苦手意識がある人にはオススメです。

ウエッジを多く入れるメリット② グリーンコンディションの違いに対応しやすい!


 たとえば、グリーンがやわらかいのが原因で、56°で打ったら思ったようにランが出ない……。そんな時、52°に持ち替えて打つとランが出て寄る確率が上がるはず。逆に、グリーンが硬ければ、いつもは52°を使うところを56°で打ってみたり。コースが変われば当然グリーンの硬さやスピードは変わりますし、同じコースでもグリーンコンディションは変化しますが、ロフトの違うウエッジがあれば、打ち方を変えずに対応できます。

ウエッジを多く入れるメリット③ さまざまな傾斜から寄せやすい!

 フラットなライと傾斜では、同じウエッジを持っても実際に打つときのロフト角が変わります。たとえば、左足上がりであれば、フラットなライよりロフト角が大きくなるため、同じ距離を出すにはスイングを大きくする必要がありますが、アプローチでは、大きく振るとミスにつながりやすくなります。そんな場合、ロフト角の小さいウエッジを、同じ振り幅、同じイメージで打てば、自然と距離感が合います。逆に左足下がりなら、ロフトが立つことになるため、ロフト角の大きいウエッジを持つようにします。つまり、複数のウエッジがあれば、さまざまな傾斜に対して、打ち方やフィーリングを変えずに寄せやすくなるのです。

フラットなライ(左)から58°で打った時に出る高さ、距離を、左足上がりのライでも出すにはロフトを立てて打つ技術が求められるが、ロフト角の小さいウエッジ(右)がもう一本あれば打ち方を変えずに同じ高さと距離を出すことができる。

《ウエッジ選び 実践編》 最適なウエッジセットを見つけるための3つのステップ

ステップ-1 フェースのサイズ・形状でモデルを決める

 ウエッジ選びのポイントのひとつとなるのがフェースのサイズ。フェースが大きくなればミスに対する許容度が上がり、やさしく打てます。また、ゴルフクラブはヘッドが大きいほうが安定して動きやすいという特徴もあります。
 クリーブランドウエッジの現行ラインナップを、フェースの大きいものから並べると、

  1. 「RTX-3 キャビティバック」
  2. 「RTX F-FORGED」
  3. 「RTX-3 ブレード」
  4. 「588 RTX-2 PRECISION FORGED」

という順になります。クルマにたとえると、①や②はオートマチック車で、ハイハンディの方やアプローチが苦手な方は①や②を選んだほうがやさしく打てます。一方、③や④はマニュアル車で、小さめのフェースは操作性が高く、ローハンディの方にオススメです。
 また、ウエッジを選ぶ際にはアイアンからの“流れ”も考慮します。たとえば、ヘッドがやや大きめの「ゼクシオ」のアイアンを使っている方が、ヘッドが小ぶりな④を選ぶと、構えた時に違和感があるかもしれません。そんな方の場合、①や②のサイズを選んだほうが流れはよくなります。
 さらに、フェースを開いて使うことが多い方にはティアドロップ型の①、③、④が向いているのに対し、まっすぐ構えてオートマチックな打ち方をする方には、丸型の②が向いています。

クリーブランドウエッジのラインナップ。左からフェースの大きい順に「RTX-3キャビティバック」「RTX F-FORGED」「RTX-3 ブレード」「588 RTX-2 PRECISION FORGED」。

ティアドロップ型の「588 RTX-2 PRECISION FORGED」。ヒール部を低めにすることで開きやすくしているうえ、トウ下部を逃がすことでカットショットをイメージしやすくなっている。

ステップ-2 PWを基準にロフト角を決める

 ウエッジを複数本入れる場合、各番手間のロフト角は4°刻みにするのが基本(飛距離でいうと一般的に約8ヤード)。そのために、まずは自分のPWのロフト角を知りましょう。ダンロップのPWの場合、ゼクシオ ナインやゼクシオ フォージド、スリクソンZ565は44°、スリクソンZ965・Z765は46度に設定されています。
 そしてPWのロフトが44°の場合は「48°-52°-56°」、46°なら「50°―54°―58°」と4°刻みに3本選びましょう。「ウッドやユーティリティを多く入れているので、ウエッジは2本しか入らない」という方もいるかもしれませんが、スコアメイクのカギを握るショートゲームを極めるには、やはりウエッジは3本入れることをお勧めします。また、構えやすさや打感を考えると、3本は同じブランドで統一したほうがいいでしょう。

《PWが44°の場合の推奨セッティング》

飛距離の目安…… 48°:98ヤード、52°:88ヤード、56°:80ヤード(※)

《PWが46°の場合の推奨セッティング》

飛距離の目安…… 50°:92ヤード、54°:84ヤード、58°:76ヤード(※)

※いずれもドライバーのヘッドスピードが40m/s相当の方の場合(当社計測データ)

写真はすべて「RTX-3 ブレード」ブラックサテン

ステップ-3 自分に合うバンス角をバンカーショットで探す

 ウエッジのバンスは、アプローチではダフッた場合にソールを滑らせる役目を果たし、バンカーショットではヘッドが砂にもぐるのを防いでエクスプロージョン(爆発)で球を飛ばしてくれます。そのため、アプローチが苦手でザックリしやすい人やバンカーから一発で出ない人はバンス角があるほうがミスを減らせます。一方、ヘッドを上から入れたり、下から入れたりといった操作ができる上級者は、バンス角は少ないほうが高低や距離の打ち分けがしやすくなります。クリーブランドの「RTX-3」には、バンスのバリエーションがあり、初級者にはハイバンス、中級者はスタンダードバンス、そして上級者にはローバンスをそれぞれお勧めしています。
 一般的にはこの選び方でよいのですが、バンカーでは、ハンディに関係なく、すくうように打つ人もいれば、上から鋭角に打ち込む人もいます。そのため、最もロフト角の大きいウエッジを選ぶ時には、クラブをレンタルして練習場やコースのバンカーで実際に打ってみて、上手く打てる確率が高いバンス角を探しましょう。アプローチでも打ち方の傾向は大きくは変わらないため、バンカーショットがうまく打てるバンス角ならアプローチでも扱いやすいはずです。

バンカーショットでは、すくい打ちするタイプと上から鋭角に打ち込むタイプに大別でき、それぞれ打ちやすいバンス角は異なる。

「RTX-3」の56°、58°では、それぞれロー、スタンダード、ハイという3タイプのバンス角を設定。自分の打ち方に合ったバンス角が選べる(写真は「RTX-3」ブレードのツアーサテン)。

《ウエッジ選び 応用編》 選んだウエッジを使いこなすための5つのテクニック

テクニック① ハイバンスはフェースを開かずに打つ

 ボールを高く上げて止めたい状況では、ついフェースを開いてしまいがち。それがローバンスならよいのですが、ハイバンスのウエッジでやると、さらにバンス角が大きくなり、リーディングエッジが地面からかなり浮いてしまいます。フェアウェイでは、これがトップの原因になるので要注意。フェースを開いて使いたいなら、バンス角が小さいものを選びましょう。
 これはバンカーでも同じで、ハイバンスであれば、極端なオープンスタンスにしてカット打ちをしなくても、バンスがほどよく効いてくれます。そのため、まずはスクエアに構えて打ってみるといいでしょう。

ハイバンスのウエッジのフェースをスクエアに構えた時(左)と開いた時(右)の違い。開くとリーディングエッジ(歯)が浮くため、フェアウェイではトップの原因になる。

テクニック② バンカーショットの距離はフェアウェイからの半分

 あなたは自分のバンカーショットがどれくらい飛ぶかご存知ですか? ゴルフ雑誌などを読むと、「バンカーショットの距離は、フェアウェイから打つ場合の半分」と書いているレッスン記事が多いようです。だとすると、バンカーショットで距離を打ち分けるには、まずフェアウェイからの距離を知っておく必要があります。フェアウェイで、腰から腰、肩から肩の幅でスイングした時にどれくらい飛ぶかつかんでおきましょう。

フェアウェイで、肩〜肩、腰〜腰の振り幅でどれくらい飛ぶのかをつかんでおけば、バンカーショットで距離を打ち分けるのに役立つ。

テクニック③ バンカーショットでもウエッジを使い分ける

 たとえば、ピンまで50ヤードのバンカーショットが残ったとします。この状況では、よほど技術が高い方でないかぎり、クリーンにヒットして50ヤード飛ばすのは難しいものです。こんな時は、いつもバンカーショットに使うウエッジよりロフトの立ったウエッジで打ってみましょう。たとえば、フェアウェイから50°で100ヤード飛ばす方なら、バンカーではちょうど50ヤード飛ぶはずです。それはロフト角が46°になっても同じで、バンスが効いてエクスプロージョン(爆発)で打てます。バンカーでも、距離の打ち分けは番手を変えるだけいいのです。

「RTX-3」ブレードの50°(左)と58°(右)でのバンカーショット。50°では低く出て距離が出る一方、58°では高く出て、止まりやすい球が打てる。

テクニック④ バンカーから脱出できない時は飛距離不足を疑え

 バンカーショットが苦手だからといって、ロフト60°のウエッジを使っていませんか?もしかしたらそれはボールが上がり過ぎて、距離が足りないのが原因。ロフト角は増やせばいいというわけではないのです。上級者なら別ですが、そうでなければロフト角はせいぜい58°までにしておくべき。そして、58°で出ないなら、54°に持ち替えてみましょう。女性でも一生懸命58°で打って出なかったのに、54°に替えたら楽に出るようになることがあります。

バンカーから脱出できない“症状”のひとつは、ボールが高く上がりすぎてアゴまで届かないこと。そんな時はロフトの少ないウエッジで距離を出してみよう。

テクニック⑤ アプローチが安定しないなら重めのシャフトを

 アイアンのシャフトがカーボンの場合、ウエッジも同様にカーボンシャフトにしたほうが同じフィーリングで打てます。「RTX-3」はスチール、軽量スチールのほか、カーボンシャフトもカスタムでラインナップしているため、多様なアイアンとの組み合わせが可能です。
 ただし、ウエッジを振りすぎてしまって、どうもアプローチショットが安定しないという人には、アイアンよりウエッジを重めにしてゆっくり振り、「クラブに仕事をさせる」のも有効。アイアンがカーボンでウエッジはスチールという組み合わせを試してみるのもいいでしょう。

「RTX F-FORGED」では、Miyazakiシャフトと軽量グリップの装着で軽量化したレディース専用モデルも用意(特注生産)。

形状の好み、打ち方に合わせて選べる! クリーブランドウエッジ×4

  • RTX-3 BLADE
    RTX-3 BLADE [ブレードタイプ 軟鉄鋳造]

    伝統的なティアドロップ形状でフェースを開いたりスクエアに構えたり状況に応じたショットが打てるウエッジ

    操作性を重視する方に
  • RTX-3 CAVITY BACK
    RTX-3 CAVITY BACK [キャビティバックタイプ SUS431ステンレス鋳造]

    大きめで安心感がありオートマチックにやさしくボールをコントロールできるウエッジ

    寛容性を重視する方に
  • 588 RTX 2.0 PRECISION FORGED
    588 RTX 2.0 PRECISION FORGED [ブレードタイプ 軟鉄(S20C)鍛造]

    松山プロのこだわりを反映した小ぶりで操作性がに優れプレーヤーのイメージ通りに打てる鍛造ウエッジ

    操作性と打感を重視する方に
  • RTX F-FORGED
    RTX F-FORGED [キャビティバックタイプ 軟鉄(S20C)鍛造]

    グースネックとワイドソールでやさしくアプローチできる打感にもこだわった鍛造ウエッジ

    やさしさと寛容性を重視する方に